こんばんは
けんけんです。(@takotako726)
何かとあちこちで取り上げられている
るろうに剣心実写版第二弾
見てきましたので感想を。
あらすじや、監督などについては上のリンクから飛んだページでお願いします。
予告編はこんなの。
『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』本予告編 - YouTube
配役
まず触れておきたいのが配役。主人公である緋村剣心(ひむらけんしん)に佐藤健さん、ヒロイン(異論は認めます)の神谷薫(かみやかおる)に武井咲さん、といった前作から登場しているキャラはここでは置いておきます。
1.志々雄真実(ししおまこと)
漫画ver
実写ver
京都大火編、伝説の最後編で剣心最大の敵であり、人斬り抜刀斎の後継者と恐れられている志々雄はバトロワやデスノート、カイジなどでお馴染みの藤原竜也(ふじわらたつや)さん。
特殊メイク&包帯で顔はほぼ見えないし、前編として制作されている京都大火編では剣心と戦いもしません。正直そこにはがっかり…。しかしながら、志々雄真実を彼が演じてくれたのは本当に良かった。彼のイメージは「狂ってる」とか「猟奇的」だと思うのですが、それがこの作品、役で存分に活きています。後編では剣心と相まみえることは間違いないので非常に楽しみです。志々雄は本当に悪いやつなんですけど自身の経験を踏まえての物言いなんですよね。比較的好感の持てる悪役。
2.瀬田宗次郎(せたそうじろう)
漫画ver
実写ver
志々雄の側近として基本的に行動をともにする十本刀の最古参。(十本刀とは志々雄の部下のなかでも腕の立つ者達10人を指します)一見あどけなさの残る青年ですが、その剣才は剣心にも匹敵する宗次郎を演じるのは神木隆之介(かみきりゅうのすけ)さん。
こちらもいわゆるはまり役。宗次郎といえば喜怒哀楽の楽以外がない「感情欠落人間」なのは有名なエピソードですがそれを体現してる。すごくいい意味でへらへらしてるんですよ、彼。噂では実写一作目が制作されている頃から既に宗次郎として演じるにはどうすべきか考えて役作りをしていたんだとか。思い入れのある役に抜擢されその期待にこたえる。素晴らしい俳優さんです。
3.四乃森蒼紫(しのもりあおし)
漫画ver
実写ver
御庭番衆と呼ばれる暗躍組織の最後の頭首。御庭番衆の力を示すために剣心を討とうと志々雄と同盟を組むほど冷徹かつ完璧主義者なキャラクター。この蒼紫を演じるのは伊勢谷友介(いせやゆうすけ)さん。
これは本当にいい。すごくいい。感想になってませんでした、すみません。個人的に伊勢谷さんが好きなこともあるんですが、もうとにかくかっこいい。登場シーンこそ多くはありませんが、長身に無表情、無慈悲な戦い方などイメージ通りの演技でした。なんなら佐藤健さん演じる剣心よりもかっこいいかも。
4.巻町操(まきまちみさお)
漫画ver
実写ver
御庭番衆先代頭首の孫娘で蒼紫に恋する男勝りなキャラクター。幼少期からの鍛錬により16歳ながら常人を凌ぐ実力をもつ御庭番衆の一人、操を土屋太鳳(つちやたお)さん。
この配役は正直どうなんだろうと思いました。調べると土屋さんは連続テレビ小説「花子とアン」で吉高由里子さんの妹役だったんだとか。おまけに次作の「まれ」で主演を務めるそうです。すごいんだな…。でも朝ドラとか見てないし、というかずいぶん見てないし状態だったので「誰だこいつ」くらいな勢いでした。
ですが、キャラクターの設定上必要であるアクションシーンも恐らくですがほぼスタントなしでこなす姿には圧倒されました。それでいて女の子としてのかわいい一面も持ち合わせる姿はまさに操ちゃん。いい配役だった。
続いて感想
全体としては少し物足りなさを感じました。というのも前作で大きく評価されたのは剣心の流派である飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)の映像化(というよりかはどう表現するか)の成功だったと記憶しています。常軌を逸した速度、驚異的な跳躍、反応速度などを駆使し、大勢を相手に次々と相手を倒していく姿はまさに飛天御剣流。あれは良かった。
で今作はいうと、基本的に前作と同じなんです。悪い意味で。その背景には後編への布石や思惑があるのかもしれませんが、正直単調でした。魅力であるはずの戦闘シーンは前作とさほど変化がなく、技や変わった動きも特にしていません。また、雑魚キャラとの戦闘シーンは多くありますが、中ボス的立ち位置のキャラクター(十本刀みたいな)との戦闘が少なすぎるんです。実際、前編では志々雄と戦いもしません。強いて言うのであれば宗次郎との戦闘シーン。あれはなかなか楽しめました。しかし、それも驚きでいえば少なかったですし、おすすめするほどではなかった。
1つ提案するとすれば速度の表現方法について。かつて一世を風靡したマトリックスなどで取り入れられた手法ですが「素早い動きを敢えて遅く描く」というものです。キアヌ・リーブス演じるネオがエージェント・スミスの放つ弾丸を反りながら避けるあのシーンは誰しもが一度はやってみたはず。まさにあれです。実写版るろうに剣心では早さの表現がほぼ変化なくそのままのスピードで描かれています。(ところどころ遅くなりますが)常軌を逸したスピードであるはずの飛天御剣流を映像化するのであればそのような演出があってもいいのかなーなんて。
ですが、記憶違いでなければ監督の大友啓史さんは原作者の和月伸宏さんとの(映像化するにあたっての)作戦会議で「剣心はあくまで侍であって超人ではない。動きこそ超人的かもしれないが、あくまで人間。そこはワイヤーやCGではなくリアルな人間でやって欲しい」と言われたんだとか。そう考えると今ボクの提案した演出は和月さんが求めるものとは違えてしまうかもしれません。しかし、映画はあくまで客ありきのもの。実写映画を作る場合、ヒットしなければ監督も映画館もその原作もどこか評価を失ってしまうようなデリケートなものだと考えています。そういった意味で今作はどこか物足りなかった。
とはいっても娯楽として十分楽しめる作品です。後編を見るためにも見ておくのは損ではないと思います。
最後に
主題歌なんですが Mightly Long Fall
ONE OK ROCK - Mighty Long Fall [Official Music ...
こちら。以前記事にもしたことがありますがかっこいい。
ただただかっこいい。
で前作の主題歌 The Beginning
ONE OK ROCK - The Beginning [Official Music ...
これもかっこ良かった。いまだにカラオケで必ず歌いますもん。
ただし
エンドロールで流す曲としてはイマイチかな、なんて。エンドロールは普通なんです、あの黒背景に白でキャストやスタッフが下から流れるあれ。で、それにアップテンポのワンオクの曲がまあ合わない。曲もいいし、エンドロールも別にいい、ただし同時に流すとイマイチ。これだけが最後に少し気になりました。
このエンドロールについてもアイアンマン3のエンドロールのようなかっこいい感じにしてみたら…と思いましたが、そもそも幕末、明治の侍の話なのにエンドロールが超近代的だとそれはそれで文句がでそうなのでこれでいいのか、とも思いました。
なんだかんだ頭使って「これだ」って完成されてるんだろうなあ
なんて。