血って鉄の味がすんだぜ

【さすがの古沢脚本】コンフィデンスマンJP-ロマンス編- ネタバレ・感想・レビュー

 

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©2019 「コンフィデンスマンJP」製作委員会

フジテレビの月9ドラマとして人気を博した『コンフィデンスマンJP』が香港を舞台にスケールアップ『-ロマンス編-』して帰ってきた。
そんな『コンフィデンスマンJP-ロマンス編-』を見てきたので、感想、レビューを書いていきたいと思います。

 

 

“ロマンス編のストーリー解説(超ネタバレあり)”以降はネタバレ満載なので注意です

 

 

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1.スタッフ、キャストは

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©2019 「コンフィデンスマンJP」製作委員会

監督 – 田中亮
脚本 – 古沢良太
音楽 – fox capture plan

主題歌 – Official髭男dism「Pretender」

ダー子 – 長澤まさみ
ボクちゃん – 東出昌大
五十嵐 – 小手伸也
リチャード – 小日向文世
モナコ織田梨沙
ちょび髭 – 瀧川英次
バトラー – Michael Keida
鈴木さん – 前田敦子
矢島理花 – 佐津川愛美
与論祐弥(キンタ) – 岡田義徳
与論弥栄(ギンコ) – 桜井ユキ
生瀬勝久
山口紗弥加
桂公彦 – 小池徹平
鉢巻秀男 – 佐藤隆太
桜田しず子 – 吉瀬美智子
城ヶ崎善三 – 石黒賢
ラン・リウ – 竹内結子
ジェシー三浦春馬
赤星栄介 – 江口洋介

 

赤字のキャラクター以外はすべてドラマ時代から登場しています。ドラマシリーズを見ていた方のほうがより楽しめる作りになっていました。

-ロマンス編-』新キャラクターの中で目立っていたのはやはりモナコジェシーでしょうか。

モナコはスパイでありながら、常に全力頑張るキャラでダー子も言っていましたが見た目ではない「可愛さ」があるし、愛らしい。

ジェシー三浦春馬が演じていたこともありますが、とにかくかっこいい。キザなセリフも多かった印象ですが、実際に結婚詐欺師をやるならあのくらいのポテンシャルが必要なのだろうな、というレベルでした。

結婚詐欺師といえばディーンフジオカか三浦春馬か、まであるクオリティでした。 

 1.1追記 主題歌のOfficial髭男dism『Pretender』について

この曲についても記事を書いてみましたので、興味のある方はぜひ。

 

kenken726.hatenablog.com

 

 

2.ロマンス編のあらすじは(ネタバレなし)

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©2019 「コンフィデンスマンJP」製作委員会

華麗に大胆に人を騙し続ける百戦錬磨のコンフィデンスマン(=信用詐欺師)、ダー子、ボクちゃん、リチャード、そして五十嵐。
次なるオサカナ(=ターゲット)は、香港マフィアの女帝で、その冷酷さから<氷姫>という異名を持つラン・リウ。
彼女が持つと言われている伝説のパープルダイヤを狙って、3人は香港へ。
ランに取り入ろうと様々な策を講じるが、なかなかエサに食いつかず苦戦する。
そんな中、天才詐欺師ジェシーが現れ、同じくランを狙っていることがわかる。
そして、以前ダー子たちに騙され恨みを持つ日本のヤクザ・赤星の影もちらつき始め、事態は予測不可能な展開に。
騙し騙されの三つ巴の戦いを制するのは誰なのか!?
-公式HPより引用

 

ダー子の部屋にいる気がするヘビ…

 

3.ロマンス編のストーリー解説(超ネタバレあり)

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©2019 「コンフィデンスマンJP」製作委員会

結局どういうことだったのか、という目線での解説なので、頭からネタバレいきます。

 

詐欺を手伝う子分たち(通称子猫ちゃん)の中のひとりである、鈴木さん(前田敦子)が結婚詐欺にあったことを知ったダー子たちは、その相手がかつてコンビを組んだこともあるジェシー三浦春馬)であることを突き止め、傷つけられた子猫ちゃんのために詐欺を企てることから物語は始まる。

 

ジェシーをターゲットに決めたダー子たちは、まず手始めにリチャードが沖縄でジェシーの今現在のコンビを確認。ジェシーには巻き上げるほどの大金がないこと知っていたダー子たちは、矢島理花を使い、赤星にジェシーの情報を流す。(矢島理花はドラマシリーズ“家族編”で登場したキャラクター)
赤星(江口洋介)はまんまとジェシーに声をかけ、ダー子たちを陥れることを依頼。
このタイミングでモナコことジェシーの相方がダー子に接触し、弟子入りする。(このことにダー子たちは気づいており、逆手に取ることに)

 

ダー子たちが香港の女帝と呼ばれているラン・リウを狙っている情報をダー子たち自身が流す。(このタイミングでスター(竹内)にラン・リウ役を依頼し、香港に配置。)
一方ダー子たちがラン・リウを狙っている情報を聞き、ジェシーはラン・リウに接触すべく香港へ。

 

ラン・リウの元夫にジェシー接触し、情報を得るもこの元夫に扮していたのはリチャードだった。当然情報もデタラメ。
占い師を装い、ラン・リウに接触するダー子とモナコだが、そもそもこのラン・リウもダー子たちが仕込んだものだったため、ジェシーモナコもこの時点で既にダー子たちに転がされていたことになる。

 

その後、ジェシーがラン・リウを落とすべく画策する時間をわざと与え、ダー子たちが手詰まりであるようにみせ、そのことをモナコ伝いにジェシーに流させる。
時を同じくしてジェシーもラン・リウ攻略にかげりが見え、ダー子への協力を依頼。(もちろん赤星からの依頼を果たすためだが)

 

ラン・リウの想い人が元夫であるという偽の情報をジェシーに流し、それを利用し、ラン・リウを落とすことに成功したように勘違いさせる。
ここでパープルダイヤもジェシーの手に。(ただこのパープルダイヤはジェシーと赤星から金を巻き上げるためのエサに過ぎず、偽物の合成ダイヤだった。それをカット加工したのが小栗旬演じる贋作師。)

 

いよいよヘリでジェシーとダー子が高飛びしようとしたところに赤星が現れ、ジェシーの裏切りをダー子が知る。(というシナリオもダー子が考えたものだが)そこに警察を引き連れたラン・リウも現れ、三つ巴状態に。五十嵐が逃げようとしたタイミングで銃撃戦が始まり、その動乱に乗じて赤星とジェシーはヘリで逃亡する。このときモナコジェシー達と逃亡することなく、ダー子たちの元に残ることを選択し、正式に弟子入りする。(スペシャルドラマとして放送されたー運命編ーより)

 

帰国し、パープルダイヤを美術商の城ヶ崎(石黒賢/ドラマシリーズのキャラクター)に鑑定させるも、偽物であることが発覚。
急ぎ香港に戻り、ラン・リウとダー子達を捜索するも、屋敷はもぬけの殻、元夫が滞在していた食堂街もすっからかん。海辺の旗には、赤星に宛てたダー子からの手紙がくくりつけてあった。(手紙にはジェシーを相棒に選んだことの間違い、そしてお金が増え過ぎた際にはまた騙し取りにいく旨が書かれていた)

 

要するに、全部、何もかも、まるっと、頭からケツまで、ダー子の計画どおりだったという訳。

4.全編通しての感想・レビュー

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©2019 「コンフィデンスマンJP」製作委員会

ドラマ時代からそうでしたが、『コンフィデンスマンJP』には「詐欺」という要素を使いながら人の「想い」や「心」を救うというテーマがあります。対局にある2つの要素を使っていることで私達が普段ぼんやりとしか考えていない善悪について考える瞬間もあるように思います。(考えすぎかもしれませんが)
勿論、金銭を奪い取っているので一概に「善」とは言えませんが、彼女たちがこれまで騙してきた相手は必ずその向こうに被害者とも言うべき人たちがいます。
本作でもそうですが、その人たちの事情を聞くようなシーンは必ずラスト寄り。これを冒頭に持ってきたのでは、喜劇として、エンターテインメントとして楽しめなくなってしまう配慮なのはいうまでもありません。

 

コンフィデンスマンJP』シリーズの醍醐味と言えば、「何が本当のことなのか分からない」「どこから騙されているのか分からない」の2つだと捉えていますが、今回も見事に裏切られました。
あとから振り返って見れば、

  • ラン・リウを演じていた竹内結子が登場した時点で「出自が福岡とは言え、中国人役にしては見た目が日本人すぎない?」
  • ラン・リウの元夫の風貌が変装してる人ぽすぎない?(ボサボサ頭、髭、サングラス)
  • というかラン・リウを狙う理由なくない?
  • ドラマシリーズで仲間を増やすことなんてなかったのに急にモナコ加入は怪しくない?

などおかしな点が多数ありましたが、どれもそれだけでは決定打に欠けるものばかり。この伏線の見せ方こそが古沢脚本の巧さなのだろうなと改めて感じます。

 

最後にはいつもの調子で札束並べ、ホテルの一室で宴を繰り広げるシーンがあり、まだまだこれからも“オサカナ”を釣り上げるのだろうな、と観客に思わせます。『コンフィデンスマンJP』はいわゆる“どんでん返し系”の作品なわけですが、ドラマ時代から、オサカナ決定→調査→失敗したように見せる→実は全て仕組んでました→祝杯、という一本の筋道は崩さず、その順番を入れ替えたり、時には巻き戻したりするところも特徴です。(ドラマシリーズも最終回が〇〇〇〇〇〇的な位置づけでした。)

 

筋道があることで、見る側は理解しやすくなります。日本人は様式美、お約束を好む傾向があり、そのレールに上手く乗せたり、乗せなかったりする手法も大ヒットの要因なのかもしれません。

  

そうわかっていても騙されてしまうのだから本当によくできた脚本。

5.まとめ

今回は現在公開中の『コンフィデンスマンJP-ロマンス編-』について感想、レビューを書いてみました。

ドラマシリーズのファンは是非見に行ってほしいですし、初めて見る人でもキャラクターさえわかれば楽しめると思います。

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kenken726は…

たまには邦画もいいのかも