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【MCU初心者にも熟練者にも優しい】キャプテン・マーベルを見て 感想/考察

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https://eiga.com/movie/90120/gallery/7/

アベンジャーズ・エンドゲームを前に先日、ようやくキャプテン・マーベルを見に行ったので、感想や考察などを。

 

 

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あらすじは…
マーベルコミックが生んだヒーローが結集する「アベンジャーズ」シリーズに連なる「マーベル・シネマティック・ユニバースMCU)」の一作で、MCUでは始めて女性ヒーローが単独で主役となったアクションエンタテインメント。アベンジャーズ結成以前の1990年代を舞台に、過去の記憶を失った女性ヒーロー、キャプテン・マーベルの戦いを描く。1995年、ロサンゼルスのビデオショップに空からひとりの女性が落ちてくる。彼女は驚異的な力を持っていたが、身に覚えのない記憶のフラッシュバックに悩まされていた。やがて、その記憶に隠された秘密を狙って正体不明の敵が姿を現し……。後にアベンジャーズ結成の立役者となるニック・フューリーも登場し、アベンジャーズ誕生のきっかけとなるヒーローの始まりが明らかにされる。「ルーム」でアカデミー主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンキャプテン・マーベル役で主演。ニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンのほか、ジュード・ロウらが共演。監督は、マーベル映画では初の女性監督となるアンナ・ボーデンと、ボーデンとともに「ハーフネルソン」などでコンビを組んできたライアン・フレック。

 

 
とのこと。今回の記事タイトルにしている【MCU初心者にも熟練者にも優しい】に関して、どちらかといえば、私は初心者寄りだと思っているので、そういった目線での感想、考察であると始めに言っておきたい。
 
※以下ネタバレを含みます。※
 
さて、まずキャプテン・マーベルことヴァースだが、本作スタートは惑星ハラから始まる。自分の過去の記憶の断片のような映像も夢のように描かれるが、ここでは触れられず物語は進んでいく。この惑星にはクリー帝国が繁栄しており、上官であるヨン・ログと訓練に励むシーンが描かれているが、ヴァースは既にスーパーパワーを手にしており、フォトンブラストも打てる状態。ただ、ヨン・ログはしきりにそのスーパーパワーのコントロールを彼女に説く。この風景自体は特別珍しいわけでもないが、見る側からすればCMなどから得た「キャプテン・マーベルはさぞ強いのだろう」「失われた記憶が関係あるらしいぞ」という曖昧な情報を頼りにしているわけなのだから、いきなりこの切り口は謎を深めたことだろう。
場面は変わり、潜入捜査中にスクラルと交戦することとなり、その中で図らずもC-53こと地球に不時着することとなる。スクラルというのは、変身を得意とする宇宙の列強種族らしく、種族や性別問わず、見た相手に姿を変える特徴があるらしい。(このへんは調べればとんでもなく詳しくネットが説明してくれる。)不時着した地球は西暦でいうところ1995年、場所はアメリカ。レンタルビデオ店に不時着したヴァースは近くにいた警官の通報によってまんまとSHIELD隊員のニック・フューリーと出会うこととなる。着用していた高性能スーツの機能で地球人との会話は問題なく行えるものの、不時着の経緯を話したところでニックは当然信じようともしない。それはそうだ、地球にチタウリの艦隊がワームホール経由で襲ってくるのは何十年も後の話なのだから。(チタウリとは?→こちらから)
その様子を遠くから見ていたスクラルに狙撃されるが、間一髪で避け、そのスクラルを追うことに。このとき既にスクラルは地球人に姿を変えているが、ここからしばらく観客である私達にもヴァースと同じ目線でストーリーを追わせてくれる。電車に逃げ込んだスクラルを追って乗り込もうとするヴァースとぶつかるカーディガン姿の老婆。老婆はホームを降りて行くが、電車の車内にも同じ格好の老婆がいる。ここでヴァースはいきなり老婆に一発お見舞いするわけだが、画面をしっかり追ってさえいれば、この老婆が変身したスクラルであることは簡単にわかる。スーパーパワーを持つ彼女だが、こうしたシンプルな洞察力のような部分で敵を見分ける描写は妙に時代背景にも合うような気がしてよかった。(ちなみに他の乗客は突然乗り合わせた金髪美女が老婆をタコ殴りにするわけだから割って入って止めようとするのもウィットが効いていた)
 
結局このスクラルには逃げられるが、クリー帝国の超高度AI<スプリーム・インテリジェンス>とのやりとりを思い出し、その記憶の断片を手がかりに地球で自分の過去を探す旅に身を投じるといった流れとなっている。この超高度AIは便宜上、自分が最も尊敬している人間に姿を変え、様々な助言や洗脳めいたことを伝えてくるわけだが、その人間こそが、アメリカ空軍基地でプロジェクト・ペガサスを推し進めていた中心人物ウェンディ・ローソン博士であることを知る。(そして彼女こそが、本作のヒーロー名の由来であるマー・ベルという名のクリー人であることものちに判明する。)しかし基地での調査の末、博士が既に亡くなっていることを知り、同時に資料の中に映るヴァース本人を見つけ、過去に自分自身が地球にいたことを知ることになる。先にも書いたが、このようにヴァース自身が自分の過去を知るスピードと同じスピードで観客も少しずつ謎を解いていく形となっている為、序盤から飽きることなく見ることができた。また、同時にかなりの説明不足もあったが、実際自分の身に起きたとて誰も説明してくれないだろう、と捉えればあまり気にならないかもしれない。さらに言えば、MCUに精通していようとそうでなかろうと本作の謎解きにも似た展開は、知識とは関係なく一種のエンタメとして楽しめるのではないかとも感じた。
 
前述のペガサス計画の資料にあった博士を知る人物、マリア・ランボー接触し、過去を振り返る中で、ヴァース自身がペガサス計画に参加していたキャロル・ダンヴァースであることに辿りつく。(のちに映像で説明があるが、ちぎれた”キャロル・ダンヴァース”のドッグタグを見てヨン・ログはのヴァースと彼女を呼んでいたようだ)キャロルは回収されたブラックボックスから、ローソン博士の正体(マー・ベル)、博士殺害の犯人(ヨン・ログ)、そして博士の意思を知ることとなり、自身をキャプテン・マーベルと称するに至る。(マリアの娘と共にコスチュームのカラーリングを打ち合わせるシーンも無邪気で良かった)また、ペガサス計画の開発対象であったライトスピード・エンジンを破壊した際に、そのエネルギーの一部をキャロル自身が吸収し、スーパーパワーを得たと同時に記憶を失ったことに辿りつくこととなるのだった。このシーンでヴァースもといキャロル・ダンヴァースについての謎がすべて解けるカラクリとなっているが、この一部分だけを見てもよくわからない可能性もある。誤解を恐れずばっくりと説明させてもらうと
 

 

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:おふざけ自作画像です

 

ということである。単純だがわかりにくい。逆にこのわかりにくさが、物語序盤の少しずつ謎を解明していく良さに繋がっているのかもしれない。(違うかもしれない…)また、記憶を取り戻す前は自分を助け、鍛えてくれたと思っていたクリー帝国とスターフォースが味方ではなく、黒幕であったことにも気づくこととなり、ヨン・ログと超高度AIはキャロルの力と認識を抑圧していたことを示している。

 
その後、ローソン博士の意思を継ぎ、ライトスピード・エンジンのエネルギー・コアである四次元キューブ(スペース・ストーン)が保管されているラボを探す為、宇宙空間へ出発することとなり、ほどなくラボを見つける。やがてヨン・ログ含むスターフォースがキャロルのシグナルを傍受し、ラボに現れ、彼女を再度、超高度AIで洗脳することを試みるが、それを自らの意思で拒み、首元のインプラントを破壊。ついに自身の全能力を開放するに至ることとなる。(伴って超高度AIとヨン・ログがしきりに説いていた「感情の制御」は彼女自身が自らの過去に気づき、力の開放が訪れないようするためだったこともここでわかる。)力を開放したキャロルの前にスターフォースは手も足も出ず、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーでお馴染みのロナンが率いる艦隊も身ひとつで撃退してしまうほど。ヨン・ログが最後の一人として「スーパーパワーなんて使わず素手でかかってこい」と地球で立ちはだかるが、当然相手にもならず、惑星ハラに強制的に送り返されるシーンで本作の終わりを迎える。この戦闘シーンはあまりの戦力差に緊張感のようなものはなく、キャロルが力を存分に使えるようになった開放感のほうが強いくらいである。(BGMでかかるNoDoubtのJust A Girlもそんな雰囲気)この力がエンド・ゲームにどう関与してくるのかは不明だが、歴代MCUヒーローの中で最強なのはおそらく間違いなさそう。それくらい圧倒的なスーパーパワーを有している。ただ、ひとりでそのままサノスを倒したのでは物語になんのひねり生まれない為、事実上最初の”アベンジャー”であるキャロルがどう物語に関わってくるのか楽しみである。また、彼女が力を開放するシーンでは様々な年代のキャロルが何度も挫けながらも立ち上がる姿が繰り返し描かれていたが、この回想の中でカットされていた部分だけを集中的に繰り返すことで、彼女自身がぼんやりと感じていた「女性ゆえの遅れ」を払拭するシーンとされていた。印象的なBGMとともに立ち上がる彼女の姿が同時に描かれることで「一度は敗北するが、必ず立ち上がってきた」という彼女がそもそも持っていた本当の強さを、文字通り覚醒させたことも見せてくれた良いシーンだった。
 
すべてが終わったあと、キャロルはフューリーに改造を施したポケベルをもしものときには、と渡し、スクラルたちと新天地を求めて宇宙の彼方に旅立つのであった。シーンは変わり、とある計画書を書くフューリーはキャロルのコールサインであった「キャプテン・キャロル・アベンジャー・ダンヴァース」を写真の戦闘機に見つけ、計画の名称に「アベンジャーズ」と書き加えるシーンでエンド・クレジットを迎えるのだった。つまりキャロルことキャプテン・マーベルこそが、アベンジャーズの最初の一人であったことがここではっきりと示されることとなる。また、キャロルが手渡すポケベルこそ、インフィニティ・ウォーでフューリーが消滅する間際に起動したポケベルであり、あのシーンと本作が繋がる重要なシーンとなっているのは言うまでもない。インフィニティ・ウォー公開時にもキャプテン・マーベルのモチーフが映し出されたことは瞬く間に注目を浴びたが、狙って入れたであろうシーンとは言え、興奮せざるを得なかった。物語上とはいえ、何十年も前から紡がれてきた物語がついに今月終わりを迎えようとしているのは、楽しみでもあり、永遠に見たくない気持ちも沸き立たせる。なんと壮大な英雄譚なのだろう。
 
さて、結局本作はMCU作品、アベンジャーズをすべて観ているようないわゆる通向けの作品だったのか?答えはノーだ。時系列的にもこれまで公開されたMCUヒーローの誰よりも古いヒーローでありながら、インフィニティ・サーガ(『アイアンマン』(2008)から『アベンジャーズ/エンドゲーム』までのMCU22作品に、「インフィニティ・サーガ(The Infinity Saga)」という通称が与えられていることを公式が発表)が完結しようとしているこのタイミングで作品が公開された本作は、良い意味で誰でも見れる1本になっていると思う。これからエンド・ゲームに向かう人には最高のワクワクを届け、これからMCU作品に飛び込もうとしている人には最高のプロローグとなってくれる。説明こそ多くないが、知識で劣るMCU初心者にはかえって見やすくなっているのかもしれない。そういった意味で「ご存知」を期待して見るのはおすすめできない。いちヒーローの誕生譚として見ることもでき、すべてのMCUヒーローの起源とも見ることができる。あらゆる角度から観て、このタイミングで「キャプテン・マーベル」が公開され、それをリアルタイムで、劇場で見れたことを幸せに感じる。
 
 
 
 
 
 

 

kenken726は…

(間もなくアベンジャーズが終わる…。)

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