桐島、部活やめるってよ

昨日に引き続き過去に見た作品の紹介、感想を。
今日紹介する作品は

桐島、部活やめるってよ

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まずはあらすじから。
男子バレーボール部のキャプテンだった桐島が部活をやめることをきっかけに、同級生5人の日常に些細な変化が起こる。本作は5編からなるオムニバス形式によっており、全体的なストーリーの起伏よりも、各登場人物の心理を描くことに作品の主眼がある。各登場人物はそれぞれ悩みを抱えており、またそれを隠したまま互いに表面的に交わり、出来事が進む。ある編でも別の編の主人公が出てくるが表面的にしか書かれず、その編の主人公の視点からは、別の編の主人公の内心について何も分からないようになっている。5人の主人公以外の登場人物も、直接には言及されていないが不穏なものを持っているかのようにも書かれる。全5編のうち、第5編に当たある菊池宏樹編のみ、冒頭が分離して全体の頭におかれており、これがストーリーの始まりを宣言する役目をしている。
出展:wikipediaより

本作品は2012年『もういちど生まれる』で第147回直木三十五賞直木賞)候補にあがり、2013年『何者』で第148回直木賞受賞を果たした朝井リョウさんの作品が原作となっています。


桐島、部活やめるってよ桐島、部活やめるってよ
(2010/02/05)
朝井 リョウ

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今回は内容にはあまり触れず、全体的な感想を書きたいと思います。
というのも説明しようにも上手く説明できないだろうと感じたからです。笑
まず最初に言いたいのは作品を通して「わからなかった」ということだ。もちろん、多感な高校生の精神的な側面に着目して物語が進んでいくのはわかるし、タイトルにもなっている桐島の存在が与える影響、そしてスクールカーストの現状(当時の)についてもわかる。しかしながらそこから何を伝えたがっているのか。これがわからない。というよりかは言葉にしておこすことができないといったところだろうか。
ところがこの映画を観終わって同時にもうひとつ感じた。それは「面白い」という感情だ。クサい台詞で表現するならば「理解すること、表現することはできないが感じることはできる」だろう。笑

作品本編意外にも書評、批評、レビューなどを見させてもらったが賛否が分かれているところからも作品の難しさのようなものを感じることができた。

誰しも必ず経験したことのある「学校」という舞台で青春映画ではないとなるものを描く。おそらく私自身が感じた「わからない」というか感じはこのせいだろう。というのも今まで学校を舞台にしながら青春映画でないものを観たことがなかったからである。(ホラーものを除く)

学園生活におけるヒエラルキーは社会におけるそれよりもはるかに明確かつ残酷に現実を突きつける。そのなかでどの位置にいようとも拭いきれないどうしようもない感情、存在の意味、理由。それらを他社に依存せず自らの存在を自覚している前田(映画部の主人公)たちだけが確立している。

私個人としては、この作品は「幸福」をテーマにしていると考えた。前述した前田たちだけが確立していると思われることこそ、人にとってのもっとも望む「幸福」であり、誰しもが捜し求めているものなのだから。

いろいろと書いてきましたが今回の記事は紹介というより感想にだいぶ偏ってしまった・・・。
すみません。そもそも作品を観ないと何のことかすらわからないはず。というわけでぜひ
桐島、部活やめるってよ
ごらんになってみてください。

原作者いわく原作よりもおもしろいそうです。


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